子供さんの矯正は、時期が重要です。そして原因を取り除くことが大事です
うちの子の歯並び大丈夫?
貴方の子供さんの、歯並びはどんな状態ですか?
出っ歯なのでしょうか?
受け口なのでしょうか?
凸凹なのでしょうか?
ご家族に、歯並びの悪い方がいるからなのでしょうか?
原因も含めてそれぞれでご説明します。
出っ歯が気になれば(上顎前突)
原因が二つあります。 上下の顎の位置、口呼吸、の二つです。
原因を取り除きながら、歯並びも良くする治療方針になります。
始める時期は、個人差はありますが、大人の前歯が上も下も4本生えてきた、ぐらいのときが目安となります。ひどい時(いびきがひどい、朝から疲れてる、極端に姿勢が悪い、等々)には、乳歯の段階から始める事もあります。
上顎の成長が望める時期、下顎の成長が期待できる時期と、装置を変えるケースが多くなります。期間も長くなります。1期治療、2期治療となるケースもあります。
一期治療終了の目安は、上も下も、乳歯が大人の歯に生え変わった時の事が多いです。上下合わせて、24本の大人の歯が生えて来た時です。タイミングが合えば、短期の改善が望めます。始める時期と装置の調整が大事かなと思います。
具体例を載せます。
同じ子に見えないかもしれませんが、同一人物です。急速拡大装置と部分矯正とジャンピングプレート、3個の矯正装置を使いました。タイミングが良かった例です。
受け口であれば(下顎前突)
原因は、四つあります。
- 下顎をだす癖がある。
- 遺伝的な要素。
- 下と上の前歯が生えるタイミングのズレ。
- やはり呼吸。
どのケースでも、お顔のシルエット(特に横顔)早めの処置が良いと考えています。横向き骸骨(セファロ)のレントゲンを撮ると、傾向が理解しやすいです。
早めに手を打つ理由の一つは、大人の歯に移行しても、追加の処置がいらず自然に落ち着く事が多いからです。乳歯だけのときでも開始して良いと思います。 また中には、噛み合わせの調整と癖の改善だけで、上手く行くケースもあります。
二つ目は、やはりルックスです。
受け口の要素は、姿勢にも出てきます。気をつけの姿勢を見てみて、頭が後ろに倒れていたり、鼻の穴が正面を向いている時は、姿勢に影響が出ている時だと思います。 小さいうちなら、受け口を改善する事で、姿勢も改善するので、早めの処置が良いと思います。
簡単な具体例を出します。
同じ時期の兄弟です。年齢差が3歳あります。写真を見て見てお分かりのように、二人とも受け口なのですが、一番の違いは骸骨レントゲンの赤線の角度です。それにつれて、横顔のシルエットもかなり違います。
たとえ,見た目だけをひっくり返しても、骸骨レントゲン(セファロ)を撮影して分析して、角度や歯の傾き具合を整える為には、更なる矯正装置や,経過観察が必要な事もあります。
凸凹であれば(主な原因はふたつ)
顎が小さい、歯が大きい。
大雑把ですが、この二つが原因です。歯が大きいのは生まれつきなので、置いといて。顎が小さくなったのには理由があるはずです。原因は口呼吸が大きな割合を占めています。
呼吸で上顎も、下顎も小さくなり、姿勢も猫背になるメカニズムは、動画で説明しています。ほぼ、正確に今のお子さんのお口の状態が説明できます。
原因の除去を考えることで、診査診断を行うことで
効率的な、予後を考えた、矯正治療が行えると思います。
ワンパターンの手技しか選択できない、患者さんに責任を丸投げするような、「いたちごっこ」のような矯正(??)治療は行っていません。